とりあえず、エオタによる映画批評箱! 2008
しっかし、映画って本当につまんないね。
(ugmuxr) 2008-05-03 07:00:25作成 2024-03-20 06:45:28更新 161投票 34有効票 84気になる 188興味無い 5844参照 はてなブックマークはてなブックマークに追加 Twitterでつぶやく

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7. 『ノーカントリー』についてのコメントGoogleYouTube

これは傑作。
前半は殺し屋シガーと金をもって逃げたモスとの追跡モノなのだが、中盤から映画のカラーががらりと変わるのがミソ。
視点が最初にクレジットされる老警官トミーリー・ジョ-ンズになるのだが、コイツが事件に対して消極的で、口を開けば
現社会へのグチばかり言っているようなヤツで、物語が一気に退屈になる。シガーもこの時点でほぼフェードアウトするので
なぜ、こんな対比演出がなされるのかを理解できないと、映画の評価がゴミとなる。
ゴミ映画を散々喜んで観ているとあるサイトの管理人は、この映画を「分からない」と評している。
こういう現象が起こるたびに俺は思うのだが、傑作1本を楽しめる能力と、ゴミ映画100本を楽しめる能力とで、
どっちがより好ましいのか、と。俺は宣言するよ。頭がおかしいことを幸せだと思えるのは、世の多くの素晴らしいものを
知らないというだけのことであり、それはソイツの人生すべてがクダラナイことを意味すると。
byエオタb
[#1](yqzjfs) 2008-05-03 16:38:20

ノーカントリーってタイトルの意味がわからんなかった
[#2](yjuplb) 2008-05-03 16:45:11

その対比演出の意図とやらが具体的にどんなものなのかを説明してこそ
意義のある批評になると思う。
自アン+の映画箱の人たちの感想に比べてbのは説明が漠然としてて読み応えがイマイチだ。
[#3](nhnfhp) 2008-06-23 20:13:24

シガーは現実の具現者で、ここでの現実とは回避不能の、もしくは圧倒的な暴力で蹂躙するというような
死を連想させる存在として描かれる。ここでシガーを単に殺し屋としてでしか受け取らない観客は映画の意図を
読み取れない。注目すべきはシガー自身ではなく、シガーに出会った「人々の対応」だ。
平和ボケしている連中は有無を言わさず殺される。シガーの存在を知っている者でさえ、命乞いをして戦おうと
せず、話せば分かると交渉まで切り出す始末。そしてやはり結末は変わらず死ぬ。簡単に。
金を持ち出したモスのみがシガーと戦い、生き残るが、彼もまた現実を忘れ女にうつつを抜かした途端に死ぬ。
ここでは監督の強烈なメッセージが隠されている。
「現実から逃避し、もしくは現実をなめてかかる者は愚かしく死ぬのだ」と。
安穏と日々を貪る老保安官トミーリージョーンズはそのことに気がつかない。ただ自分にとって理解不能な殺人を
(実際にはただ理解しようとしてないだけ)分からない、分からないと連呼するだけ。(続く)
[#4](pegvoh) 2008-06-25 15:47:05

そうして映画は、「アメリカという国は今も、そして昔も『血と暴力の国』である」ことを語りだす。
しかし事実を事実と認めないトミー・リー・ジョーンズ老保安官はそれが分からない。分かろうとしない。
しかし夢は残酷な事実をつげる。
今まで明かりがともっていた未来への道。しかし、その灯りも今はなく、暗雲が立ち込めている。
だが、それが全ての人々に向けられた言葉でない。
映画は思考停止した平和ボケ連中には死を下すが、戦う者には未来を残す。
「老人たちには居場所はない」という映画タイトルがどういう意味なのか、ここで初めて提示される。
辛い現実の中では人は生きるのに疲れて、安らぎに満ちた眠り、死に惹かれてしまう。
しかし、その誘惑に耐えながら、歩み続けなければ、生き続けなければならない。
これを殺人者シガーと現実逃避している人間に言わせ、相当な説得力を持たすに至るというのが凄い。まさしく傑作だ!!B
[#5](hbxhvu) 2008-07-10 20:52:53
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