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エイガオタの負け犬映画批評箱
今日も今日とて映画が見れぬ。
(bavqco) 2013-07-02 13:24:34作成 2014-08-11 03:19:28更新 1000投票 99有効票 44気になる 51興味無い 24627参照 はてなブックマークはてなブックマークに追加 Twitterでつぶやく

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13. 『夢売るふたり』についてのコメントGoogleYouTube


「ゆれる」「ディア・ドクター」の西川美和監督がオリジナル脚本で描く長編第4作。料理人の貫也と妻の里子は東京の片隅で小料理屋を営んでいたが、調理場からの失火が原因で店が全焼。
すべてを失ってしまう。絶望して酒びたりの日々を送っていた貴也はある日、店の常連客だった玲子と再会。酔った勢いで一夜をともにする。
そのことを知った里子は、夫を女たちの心の隙に忍び込ませて金を騙し取る結婚詐欺を思いつき、店の再開資金を得るため、夫婦は共謀して詐欺を働く。
しかし嘘で塗り固められた2人は、次第に歯車が狂い始めていき……。主演は「告白」の松たか子と「なくもんか」の阿部サダヲ。
[#1](gjedrc) 2013-11-08 12:42:57

俳優陣が見事すぎる。日本映画におけるワンパ俳優をことごとく排除しており、主演二人はいざしらず、ウェイトリフティング選主役の江原由夏、風俗嬢の安藤玉恵などの騙される側の女たちの存在感が凄まじい。
だが、はっきりいって前半はクソ。宇多丸は褒めていたが、阿部サダオが結婚詐欺の才能があるという設定にどうしても馴染めなかった。だって最初に落とすのが田中レナだぜ。美人で性格もいい女が、なぜか既婚者の
阿部サダオと恋に落ちるってありえなくね? しかも出会いは日本食屋のカウンターでの客と職人と言う構図。この最初の詐欺シーンこそリアリティ重視でやってほしかったのだが、あまりにも断片的演出すぎる。
他の客も含めて同時進行5人くらいのかけもち結婚詐欺が行われるのも信じがたいし(おまえ、どんだけモテるんだよ)、それをコメディタッチで描かれても笑えないし、出会いシーンがいい加減すぎてなんの説得力もないんだが。
実はこの一連の詐欺は奥さん役である松たか子の夫に対する復讐でもあり、今までの人生に対する精算でもあるという恐ろしいものなのだが、それがあまりに劇中ににじみ出てこない(監督も口で解説しちゃうんだよな)。
よく分からないのは、詐欺のための夫に他の女との性的関係を強要させておいて、夫婦仲が円満でいられるハズがないことを妻が読めないこと。そして夫が何に対しても誠実な人間であるがゆえにモテる人間なのに、
詐欺そのものに罪悪感を持つのが後半というのも、人間的誠実さと矛盾してるかのように感じる。本来、身の上が不幸な女ほど騙しやすいと思うし、そういう人間こそがターゲットしかるべきなのに、それが中盤以降って?
映画もここから俄然面白くなるし、夫婦関係にも亀裂が入るも、もう後戻りできない所まで来てしまってる。破滅はもうすぐなのだが、残念なことに破滅=詐欺からの開放であるために観客はスリリングさを映画から感じられない。
最後になったが、サダオにも松たか子にも子供はいないことについての言及がない。そして最後の詐欺が失敗したのは子供のせい。夫婦円満なのに子供が出来ないってどういう意味だろ。そこもリアリティないかな。b
[#2](gjedrc) 2013-11-08 13:28:40