本物のシールズの隊員を俳優として起用してたり、海軍協力の下に原潜やヘリも本物を使用。さぞかしリアルな作品なんだろうと思ってたが、ちっともリアルっぽさがなくてガッカリ。
カメラワークが絶望的にヘタすぎて臨場感ゼロ、シールズ側の装備が磐石すぎて対テロ行為が圧倒的かつ一方的すぎて面白味がないという有様。
一応、負傷者や死傷者は出るんだが、その全てが不意打ちによるもので、仲間がやられてもサポートするヤツが即効にその相手を撃ち殺すので作業的な印象になる。
これがリアルなんだよって言うかもしれないが、ならば敵射殺よりも、索敵のほうの描写に重点を置くべきだろう。それがチームとしてのネイビーシルズの見せ場なのになのに、
結局は銃撃戦に重きを置く映画的手法に逃げるから、ただの撃ち合い映画と差別化が出来てない。やたらとＦＰＳみてーな視点が多用されるのもウンザリ。
一人称視点を使うなら、カメラ編集をせずにそのまま１カットにしないと意味が無いのに、バンバンカットを入れるから（しかも隊員背後からのショットばかり）イライラする。
とにかく俯瞰視点の挿入がヘタで、何が起こっているのかが分からないということが多々あり、ＦＰＳ視点が戦闘をワンパターンなものにしている。
本物の武装ヘリや原潜上陸シーン、無人偵察機を使ったスナイプなど痺れるシーンは多いんだが、肝心の戦闘になると凡庸ハリウッド以下になるのがダメ。
敵も超分かりやすい１００％のテロリストで話が単純化されているので、もう散々言われていることだがアメリカ海軍のプロモーション映画にしか見えない。
しかし、ここまで装備が潤沢な彼らを見ていると、このネイビーシールズこそが世界最強のテロリストなんだなって思わせるのだけは収穫だ。ｂ