悪のキャラを配置せずにＸメン的な能力者の苦悩を軸に、姉妹の友愛をテーマにするというのが現代風。女一人旅の道中にイケメン二人。
恋愛をうまく絡めながらの脚本は王道すぎて新鮮味はない。キャラ造詣も現代的すぎて、重いテーマには似合わないノリの軽さ。ミュージカルシーンの多さにも辟易させられる。
素晴らしいものもあるんだが、さすがに映画開始１５分間に４つは多すぎ。ミュージカルシーンのが通常シーンよりも多いってのがスゲェ。
ただここで言っておきたいのは、ＣＧアニメなのに殆どカメラを動かなさないミュージカルシーンは古臭いのだが歌自体で勝負しているので見ごたえはある。
俺は吹き替えで観ただのが、やっぱ歌詞をむりやり曲にシンクロさせている感ががあるので悪くはないがオリジナルには遠く及ばない。
問題は姉妹の絆についてや、真実の愛とは何か？、また異能な者の苦悩といった序盤で散々伏線をまいた出来事が物語のクライマックスではないということ。
ここが最高に腰砕けな部分で、せっかく悪者を配置してない脚本で物語を進めていたのに、分かりやすい悪を登場させたことで話が一気にありきたりのものになってしまった。
トナカイの男を最後まで引っ張っておいてゴミのように捨てたのは驚いたよ。美女と野獣みたいな展開にしたくなかったんだろうが、姉妹の対決から逃げたラストにはガッカリだ。
でもにんじん鼻の雪だるまや、話さないトナカイのキャラセンスは素晴らしく、楽しく観させていただきました。プリンセス物としては十二分に及第点だ。
★★★★（６段階評価）エイガオタｂ

お姉ちゃんがセクシーな歩き方するんだよなー。
でも、彼女が何を食って生きてるのかとか、この氷の城で何をしてるのかとか何も描写がねーんだよなぁ。
「自由だ！」と言ってることから、自由を謳歌してるのかといえばそうでもなく、彼女の描写はこのミュージカルシーンが最初で最後の輝くシーンというのが残念。
ｂ